「令和」に入り５年目を迎えた今年。女性たちの間で密かにアダルトグッズがブームを迎えているという。その名も「セルフプレジャー・アイテム」。女性用のアダルトグッズの総称で、男性用としては「TENGA」が有名だが、近年では女性用のグッズも市場を伸ばしてきており、大手通販企業が軒並み取り扱いを始めてきている。

その最新事情について、女性の性に関して啓蒙活動をしている「sese（セセ）」というグループに所属する「なつえり」、「マッキー」、「マツダ」、「まゆなむ」の４人が取材に応じた。“令和の女性の性事情”について、赤裸々に語り尽くす。

なつえり　まず言っておきますが、みんな「おもちゃは使ってない」って言うけど絶対そんなことはありません！　雑誌のアンケートなんか見ると、自慰行為をする女性の人口は半分以下とか割と低いですけど、一回もやったことない人っていない。それと「おもちゃなんて変態が使うものでしょ！」って言っておきながら、一回買ってタンスにしまっているとか、使ったことある人って多いと思う。

マッキー　私は普段、看護師として働いているんですが、機関車を入れたら取れなくなったという女性が、救急外来に来たことがあります（笑）。パートナーが「入れてみよう」って、あの”青い機関車”を入れたということらしいです。でも実際、こういう女性がけっこう救急外来に来るんですよ。それくらい女性の中でもおもちゃを使うとかが普通になっている。

まゆなむ　依存症みたいな方も居ますよね。私自身は依存症ではないですけど、結構あれこれ使ってみてます！　どんどん新しいものが出てきてますよね！

なつえり　私は仕事柄、グッズのプロデューサーをしているので年間１００個以上は商品を実際に使っています。
たとえば増えているのが既婚者層。伴侶を決めたら、その方としかできないですよね？　でもセルフプレジャー・アイテムは自分で好きなものを選べるし、いくらでも試せる。

マッキー　あとはコロナ禍で、OLさんなど働く女性にも購入層が広がっています。女性は男性よりも、「ストレス解消」や「身体のリラックス」を目的として行為をする割合が多いというアンケート結果もあります。セルフプレジャー・アイテムは今後、女性の必須アイテムになっていくんじゃないかな？　と思います。

なつえり　リモートワークの世の中になったじゃないですか。私のまわりの女の人は、リモートワークの合間に自慰行為をする人がけっこう多いんですよ。オンラインで会議が始まる前にやってすっきりした頭で臨む、なんて方もいます。

なつえり　女性にとって、男の人との性行為と自慰行為は別物ですよね。性行為は愛情表現とかコミュニケーションの要素が強くて、単純な気持ち良さより繋がりを求める女性が多い。自慰行為は好きな“おかず”を見てゆっくり楽しむとか、お気に入りのおもちゃを使うとか、割と自分の気持ちよさメインって感じでしますよね。

まゆなむ　「１回イッとくか！」のイッた後の身体の状態は、男性と女性で全然違うかもしれないですね。女性って劇的な賢者タイムが毎回来るって人は多くないよね。だから身体のメンテナンスみたいな感じで、自慰行為を捉えている方って結構いると思う。

まゆなむ　AVを見るのが好きっていう女の子っていっぱいいますよ。私も好きです。ですからAVは「女性の敵」みたいに考える必要はないですけど、現実ではAVみたいのはないですよね。AVって例えば、手とかシャカシャカすごく動かすし、腰もガンガンふるけど、女性にとって気持ち良い動き方とはイコールじゃないです。ファンタジーとして、興奮するために楽しむ“おかず”として楽しむものです。

なつえり　でも一方でAVの女優さんのようにされるのが好みだし気持ちいい、っていう女性もいますよ。性癖は本当に千差万別ですから。

マツダ　女性向けAVはあんまり面白くないですよね。綺麗に映しすぎてる感じがして、なんか感情移入ができない。男性向けのAVってすごい激しい、わざとらしい動きが多い。

マッキ―　官能小説とかの方が好きですね。AVは痛々しいし、「この女の子、今どう感じているのかな？」って視点で見てしまうので好きではないです。
私がとったアンケートでも、官能小説だと自分の都合のいいシチュエーションを描けるけど、AVだと男性主体で自分が主体的じゃないから好みじゃない、という方が複数いましたね。(抜粋)

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